newsGKセミナーレポート:岩瀬昌美氏来日特別ワークショップ

2019.07.05

先日、GKで子育て相談ワークショップを開催しました。講師は、岩瀬昌美さん。岩瀬さんは、全米規模の大手通信企業、新興ITベンチャーなどで経験を積み、MIW Group を立ち上げ、現在も同社の代表としてご活躍されていらっしゃいます。30年におよぶ在米生活で、起業、子育てとまさに現代の女性が目標とするライフスタイルを築いていらっしゃったその経験をママ達にシェアしてくださいました。

子どもの能力を見極められるのは親

Q:子供の将来を見据えた教育について伺いたいです。これからは日本にいてもグローバル力が問われる時代になると思っているのですが、それを見据えて小学校から留学したりする人もいる中で、どういう進路が良いのか悩んでいます。

A:まず子供が小さい時は特に子供の能力を見極めることが大切。いつも話すのですが、子供の幼少期の習得可能単語は5000語といわれています。それを考えると、日本語と英語で2500語ずつわけることになります。言葉は思考回路に影響すするので、2500語しかないと考えが幼稚になるのです。天才で脳のキャパシティーが多くあれば2つ以上の言語を同時に習っても5000語ずつ入るので問題ありませんが。また、ボーディングスクールも流行っていますが、あれも良し悪しで合う子は良いですが、合わないこは愛情が欠如した少しひねくれた子に育ってしまう可能性もあります。子どもにあった環境を見極められるのはママだと思っています。
また、将来的な話でいうと、AIなどのテクノロジーが発達して英語力ない問題は解決されている可能性もありますね。そうなると重要なのは英語ではなく、どこにいてもきちんと歩んでいける力をつけておくことだと思います。

子どもとの時間は量より質

Q:働いているとどうしても子どもとの時間が限られてしまいます。その中で子どもが得意なこと、好きなことはをどうやって見つけてあげたらいいか悩んでいます。

A:私はいつも働いていても働いていなくても子供と過ごす時間はあまりかわらないと思っています。幼稚園や習い事、小学校からは1日の大半を学校で過ごすわけでそう考えると時間の量は結局同じくらいです。むしろ、働いているお母さんの方が子どもと一緒にいる時間を大事にして結果質の高い有意義な時間をすごせているケースも多くあると感じます。
好きなことや得意なことは、シンプルに子どもが夢中になっているか否かで判断していいと思います。私の息子は野球をやっていたのですが、体格の問題もありレギュラーにしてもらえませんでした。それを試合後にいつも悔しがって泣いていたのですが、だからと言って家で練習するわけでもない(笑)だから「あ、そこまで好きなわけじゃないんだ」とこちらもわかるわけです。

やってる人はやっている。しつけの厳しいアメリカ

Q:アメリカと日本の子育ての違いについて知りたいです。

A:いくつかありますが、まずアメリカでは男の子だとラッキーねと言われます。というのも、アメリカは女性が強いので女の子だと口も達者で強い子になる傾向があり、お母さんとよくぶつかるので大変みたいです。
あとは私の場合、カリフォルニアだったのであの温かい気候は、子ども達にもいい影響は与えていたように思います。上の息子は結構能天気で、日本に住んでいたらあんな風にはなってなかったかなと思います。
アメリカの教育に対し、自由なイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実際アメリカはしつけが結構厳しいです。家柄があればあるほどちゃんとしています。例えば、日本ではレストランで騒いでいる子ども達がいたりすると、まぁ子どもだからといわれることが大半ですが、アメリカでは親が叱ります。家でもきちんとできない子はタイムアウト(お仕置きの時間)があったりします。日本だと、「○○ちゃん○○やってくれる?」などと大人がお願いしているケースが良くありますが、アメリカではそういうことはあまりありません。大人と子供の差がはっきりしているので、日本のように大人が子どもに振り回されることも少ないです。

”グローバル=英語、アメリカ人”ではない

Q:外資系企業に勤めており、グローバル人材である必要性を強く感じます。子どもをグローバル人材にするにはどうしたらよいでしょうか?

A:まずグローバル≠英語ではないと思います。英語ができるだけではグローバルは通用しません。ただ、日本では英語ができるとお給料が少しよい仕事に就けたりプラスアルファになるのでやっておくとお得だと思います。またグローバルというとアメリカを連想する人もいますが、せっかく日本で生まれ育ったなら日本人として英語ができグローバル対応できる人であると良いと思います。アメリカ人やイギリス人が来た時にちゃんとした日本人として対応できること。それがグローバル人材だと思います。

最後に、キャリアについての質問も上がったのでご紹介します。

Q:日系企業から外資系へ。どのように仕事をしていったら上手くやっていけるでしょうか?

A:仕事ができる人は日系でも外資系でもやっていけるとは思います。外資系は変な人、仕事のできない人はやがて消えていきます。また、外資系企業は権限委譲しているところがほとんどで、だからこそ上司へのゴマすりは日本よりスゴイです。お給料の交渉においても、その場で金額を決められるくらいの決裁権を現場が持っていたりするので、皆上司には気を使います。スタートアップだとそういったことは少ないです。そういった観点からみると、日本もアメリカも会社規模単位での政治はだいたい同じかなと思います。

まとめ

皆さん、直接岩瀬さんに日ごろ思っていることを質問していらっしゃいました。それについて岩瀬さんも親身になって回答してくださり、参加者の方にも有意義な時間になったかと思います。岩瀬さんの子育ての様子、アメリカや日本との違い、キャリアについてなどもっと知りたい方は、岩瀬さんの著書にセミナーで語り切れなかったことも記されていますので、こちらをぜひ。「できるアメリカ人の11の仕事の習慣